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そもそも納骨堂はいつできたの?納骨堂の歴史と種類について解説

公開日:2024/10/15  

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少子高齢化社会の現代において、納骨堂による供養は大きな需要を集めています。しかし、納骨堂がいつどこでできたのか、ルーツは何なのかを知っている人は少ないでしょう。そこで本記事では、納骨堂の歴史や種類について詳しく解説します。納骨堂で供養する意義を知ることで、その人に合った供養方法を検討する際の参考になるでしょう。

納骨堂の歴史

納骨堂は、お墓のあり方が変化してきた現代において、供養の形として広く知られるようになりました。

納骨堂の起源は奈良時代

納骨堂の起源は奈良時代までさかのぼります。

奈良時代には、貴族や豪族、皇室が親族のご遺体を安置するために『霊廟』と呼ばれる納骨堂を利用していました。当時の一般的な葬送方法は土葬であり、納骨堂は上流階級の人々が利用する施設でした。このような貴族の葬送方法は、他国では、たとえばエジプトのピラミッドなどに見られます。

納骨堂が普及した背景

納骨堂が普及した背景として、自然災害が起きやすい地域や豪雪地帯などでは、天候に左右されない納骨堂が早い段階から利用されるようになったこともあります。

また、九州地方などでは昔から合祀が一般的で、庶民の納骨堂はお寺や神社が建て、近隣の住民が利用していました。

庶民が納骨堂を利用できるようになったのは大正時代から

庶民が納骨堂を利用できるようになったのは、大正時代以降です。

江戸時代には檀家制度が敷かれ、家族ごとにお寺の檀家となることが義務付けられました。しかし、大正12年の関東大震災により、家族全員が行方不明になったり、墓石が破損したりするなどして、墓地の管理が困難な状況が生まれました。

そのため、大正15年に都内各所に納骨堂が設けられ、震災で亡くなった方々の遺骨が納められました。以降、震災や無縁仏などの供養の場として納骨堂が利用されるようになりました。

現代においての納骨堂の役割

現代においては、地価の高騰や核家族化、経済的な問題、そして少子化などの影響で、かつての家族によるお墓の承継というライフスタイルが成り立たない場合が増えています。

そのため、昭和50年代以降、新しいタイプの納骨堂が建てられ、ご遺族が思いを込めて供養できるようになりました。かつての無縁仏を供養する場所というイメージから、新しい時代のお墓として納骨堂が浸透しています。

納骨堂の種類

現代の納骨堂には、さまざまな種類が存在します。

その中でも代表的な種類として、ロッカー式、仏壇式、自動搬送式、位牌式、そして合祀タイプが挙げられます。

ロッカー式

まず、ロッカー式の納骨堂は、ロッカー型に区分された棚にお骨を収めるタイプです。

棚には鍵付の扉がついており、遺族が自由にお参り・お供えができる場合と、スタッフに遺骨を出してもらう形式があります。費用は5万円から50万円程度で、他の納骨堂に比べて安価です。ただし、家族の代々のお墓としては承継・利用できない場合があります。

仏壇式

次に、仏壇式の納骨堂は、ロッカー式と同様に棚にお骨を収めますが、上段に仏壇、下段にお骨を安置するタイプです。

ロッカー式よりも専有スペースが多く、副葬品も納めやすいですが、費用は30万円から200万円程度とやや高価です。

自動搬送式

自動搬送式の納骨堂は、自動的にお骨をお参りスペースに移動させるシステムを備えています。

広々とした空間でお参りができますが、費用は80万円から300万円程度と高額です。

位牌式

位牌式の納骨堂は、仏像が見守る位牌壇に戒名の書かれた位牌を安置します。

費用は5万円から30万円程度で、費用を抑えたい方におすすめですが、遺骨との実感がわかないと感じる方もいます。

合祀タイプ

最後に、合祀タイプの納骨堂は、ほかの方のご遺骨と一緒に永代供養塔に安置されます。

費用は3万円から50万円程度で、供養の期間に制限がないため、お墓の承継者がいない方におすすめですが、ほかの方の遺骨と同じ場所に遺骨が埋葬されることに抵抗を感じる方もいます。

納骨堂の選び方

納骨堂を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。

アクセスのよさ

まず、アクセスしやすい場所にあるかどうかが重要です。

納骨堂の立地が不便だと、お参りに行くのが困難になる可能性があります。特に、高齢者や体力に自信のない方にとっては、長い坂道や交通の不便な場所は避けたいものです。そのため、実際に現地を見学する際には、お参りに行くときと同じ交通手段の利用がおすすめです。

施設・設備の充実度

次に、施設や設備の充実度も重要です。

バリアフリーに配慮された設計や、休憩スペースが用意されているかどうかをチェックしましょう。近年では、納骨堂内に法要施設や会食施設を併設したものも増えています。法要や会食が出来る施設があれば、法要からお参りまで一か所でおこなうことができ、利便性が向上します。

納骨できる人数

また、納骨できる人数も重要なポイントです。

納骨堂やプランによって異なりますので、将来的に何人分のお骨を収蔵するかを契約前に決めておき、人数に合ったプランを選ぶことが重要です。納骨堂を家族のお墓として使用する場合は、自動搬送式や仏壇式がおすすめされます。

宗派・宗旨を考慮する

さらに、宗派や宗旨に合った納骨堂選びも重要です。

納骨堂は基本的に宗派を問わないところが多いですが、条件が設けられている場合もありますので、自分の宗派に合った場所の選択が大切です。

予算を考慮する

最後に、予算に合った納骨堂選びも重要です。

相場を確認し、予算内で納骨堂を選ぶのが賢明です。相場から大きくかけ離れた安価な納骨堂は、管理面に問題がある可能性がありますので注意が必要です。

まとめ

納骨堂は、奈良時代から起源を持ちます。元々は、貴族や豪族、皇室の使用するお墓でした。そこから、震災の発生によるお墓不足や少子高齢化などの社会情勢により、現代に至るまで進化を遂げてきました。ロッカー式や仏壇式などさまざまな種類があり、それぞれに特色があります。アクセスのよさや施設・設備の充実度、納骨できる人数、宗派・宗旨、そして予算を考慮しながら、自らや大切な方の供養に最適な納骨堂を選ぶことが重要です。

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