納骨堂の一時預かり供養って何?費用や期間について詳しく解説!
家族が急逝したときや、お墓の手配がすぐにできなかったとき、一時的に遺骨を預かってもらえると助かります。そんなときに利用できる制度が、納骨堂の一時預かり供養です。今回は、納骨堂の一時預かりの費用や期間、メリット・デメリットなどについて紹介します。遺骨の預け先に悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。
納骨堂の一時預かり供養とは?
一時預かり供養とは、短い期間だけ遺骨を保管してもらうことで「預骨」とも言います。遺骨を納める場所や供養方法がまだ決まっていない場合、自宅で保管することができない場合などに一時的に預けることができます。もちろん費用は掛かりますが、自宅と違い、温度や湿度の管理もしっかりと行われているため安心です。
一時預かりの費用相場
一時預かりの料金は、預ける施設によって異なりますが、年契約でのおよその費用は次の通りです。
・民間霊園…1~3万円
・公営霊園…3,000~5,000円
・寺院や宗教法人…3~10万円
公営霊園は比較的安いのですが、人気があるため、利用が抽選制になっているところもあります。
一時預かりと永代供養の違い
一時預かりと永代供養では、大きな違いがあります。
永代供養の場合は、納骨堂に遺骨を納骨し、施設の管理者が定期的に法要を行い、供養をしてくれます。そして、決められた期間が過ぎると遺骨は合祀墓に移され、永代に供養されることになるのです。
それに対し、一時預かりでは、あくまで遺骨を保管するだけで、法要を行ったり、供養をしてもらったりということはありません。
一時預かり供養の期間はどれくらい?
一時預かりをしてもらえる期間も施設によって異なります。たいていの施設では1~2年程度ですが、最長で6年ほど預かってくれる施設もあります。また、預かり期間中に遺骨の供養先が決まらなくても、延長手数料を払えば、預かり期間が延長できるところも多くあります。
一時預かり期間中にお参りはできるのか?
短期間とはいえ、1年単位で預ける場合、お参りや法要ができるかどうかは気になる所です。お参りや法要は、施設によっては対応しているところもありますが、公営霊園では対応できないことが多いと考えておいてください。
一時預かりをしたときのメリット
一時預かりのメリットは、4つあります。まず、納骨や供養方法を考える時間ができることです。お墓の準備がまだできていない場合や、気持ちの整理がつかないなど、すぐに納骨を決められなくても、一時預かりを利用することで、余裕をもって供養先の検討や準備ができます。また、遺骨は自宅でも保管できますが、保管状態が悪いと、遺骨のカビが生えることもあるため、きちんとした管理下にある方が安心できるという点もメリットです。
一時預かりのデメリット
一番のデメリットは、遺骨を預けられる期間が短いことです。一般的には1~2年程度の期間しかありません。延長できる施設もありますが、その際の手続きが面倒という点もデメリットとなります。
一時預かり供養がおすすめな人の特徴とは
一時預かりは、次のような状況の時におすすめです。
納骨場所・供養方法が決まっていない
一般墓なのか、樹木葬、または納骨堂にするのか、それとも散骨や手元供養にするべきかなど、納骨場所や供養方法が具体的に決まっていない場合があります。また、決まっていても親族の理解が得られない場合には、話し合う十分な時間を作る必要があります。そんなときは遺骨の一時預かりを利用することをおすすめします。
お墓を建てるめどが立たない
納骨場所は決まっているけれど、お墓の準備や十分な費用の用意ができていない場合も、しばらくの間預かってもらえれば、気持ちも費用も余裕を持った準備ができます。
一時預かりが申し込めるできる条件
遺骨の一時預かりの申し込みは、誰でもできるわけではなく、一定の条件があります。その条件は施設により多少の違いはありますが、基本的には以下のようなものとなっています。
・亡くなってから、一度も納骨や埋葬がされていない遺骨である
・故人の親族からの申し込み
・「埋火葬許可証」がある
・一時預かりを申し込む施設と同じ自治体に住所がある(公営霊園の場合)
・檀家であること(寺院が運営する場合)
寺院の中には、檀家でもなく宗派が違っていても受け入れ可能なところもあります。
一時預かり申し込みに必要な書類
一時預かりを申し込む際に必要となる主な書類は、本籍地が記載された依頼者の住民票と、火葬済と記載された火葬許可証です。火葬許可証は、骨壺の中に入っていることが多いです。また、印鑑や使用料も必要になります。施設により、異なることもありますので、事前にお問い合わせください。
まとめ
すぐに遺骨を納骨できない時にも、遺骨を一時預かりしてもらえば、慌てることなく、お墓や供養方法の検討ができます。大切な家族をどのようにご供養するか、どこに納骨するかは、じっくりと考えたいという方もいらっしゃると思います。そのためにも時間的な余裕を持つことは、とても大切です。家族や親族と十分話し合い、納得した形の供養ができるように、遺骨の一時預かりという選択肢も考えてみましょう。