納骨堂の4つのタイプの特徴は?それぞれの費用も紹介
納骨堂はお墓へ納骨するまでの間、遺骨を一時的に預かっていたことが始まりだとされています。ライフスタイルが変わり、お墓として利用したいという方が増えて、現在の納骨堂の形になりました。納骨堂は4つのタイプに分けられ、それぞれの種類によってメリットとデメリットがあります。この記事では、タイプ別に詳細と特徴について解説します。
ロッカー型
ロッカー型は、名前の通り、ロッカーサイズの納骨堂です。1体~数体の遺骨の収容ができます。利用年数によって変動しますが、費用が安く1体20万円~50万円で利用可能です。
■安価
ロッカー型納骨堂は合同墓地と違い、比較的に安価で個別に納骨できるのがメリットです。
■スペースが狭い
ロッカー型には、位牌やお供え物、花を置く場所がなく、遺骨を納めるスペースしかありません。お参りの際には物足りないと感じることもあります。
また、納骨する場所が下段であれば、足元に近いので、嫌だと感じる方もいるでしょう。解決策として、納骨堂によってはお花を供えられる場所が設けられていたり、遺骨を取り出して拝んだりするスペースを確保している納骨堂もあります。そのスペースを利用して故人を偲ぶことが可能です。
仏壇型
仏壇型の納骨堂は、見た目が仏壇のような形状をしており、お墓と仏壇の両方の役割を果たしています。
■個別のスペースが充分に確保されている
仏壇型の納骨堂は、上下にスペースがわかれているつくりが一般的です。上段は位牌や仏具を置くスペース、下段は遺骨を保管するスペースとなっています。仏壇型は自分たちだけのスペースなので、希望のお供え物をおいて、ゆっくりと手を合わせることができます。下段の納骨のスペースは、複数の遺骨を納められます。家族で利用することが可能です。
■費用が高い
ロッカー型と比べて、費用が高い点がデメリットとして挙げられます。広さや装飾によって異なりますが、安いもので50万円、標準のもので100万円、高い物だと150万円~200万円の費用が掛かります。また、宗派によって利用ができない納骨堂があります。仏壇型の納骨堂を検討している場合は、事前に確認しておく必要があります。
自動搬送型
自動輸送型の納骨堂は、お墓のための土地が少ない都心部にあり「ビル型納骨堂」「マンション型納骨堂」とも呼ばれています。外装や内装もスタイリッシュで、ホテルのような雰囲気の納骨堂が多いです。
通常はバックヤードに遺骨が収納されていて、お参りの際に遺骨が参拝スペースに運ばれてくるシステムです。遺骨の収納スペースと参拝スペースを分けることで、限られたスペースを有効に活用しています。そのため、納骨堂によっては、何千もの遺骨を預かっていることもあります。
■自動輸送型納骨堂のしくみ
ICカードをかざすと、遺骨の収納場所から自動で遺骨を納めた箱が参拝スペースまで運ばれます。機械を操作すると、個人の写真やメッセージが映像で流れるサービスを提供している納骨堂もあります。
■立地がよくお参りしやすい
自動輸送型の納骨堂は都心部にあり、アクセスがよい場所に立地しています。お線香やお花は納骨堂側で用意されていることが多いので、手ぶらでお参りができ、頻繁にお参りをしたい方にもおすすめです。
■誰でも気軽に立ち寄ることがでない
自動輸送型納骨堂は設備とセキュリティが優れている反面、誰でも気軽にお参りができません。ICカードを持っている方でないと建物の中に入れないので、遠い縁者の方がちょっと立ち寄るということはできません。
また、機械を操作して利用するので、自動輸送のシステムが故障してしまうとお参りができないことがあります。さらに、納骨数が多いので、お盆やお彼岸などは納骨堂が込み合うことが予想されます。
位牌型
位牌型の納骨堂は、納骨堂の中でも一番安価なタイプです。位牌型納骨堂の相場は10万円~20万円程度が一般的です。
■位牌型納骨堂の特徴
お寺の本堂や納骨堂に設置されているひな壇に、位牌や骨壺を並べているシンプルなつくりになっています。タイプによっては、遺骨の一部のみを納めることもあります。位牌や骨壺がどのようなタイプでも、納骨堂ごとに統一されている場合がほとんどです。位牌型納骨堂は寺院が運営しているので、供養も手厚く行われます。
■遺骨に手を合わせることができない場合も
納骨堂によっては、遺骨が別の場所に保管されているケースがあります。位牌だけに手を合わせることに、違和感がある方もいるかもしれません。また、寺院によっては位牌を新しく用意する必要があるなど、デメリットを感じる点もあります。
納骨堂には「ロッカー型」「仏壇型」「自動輸送型」「位牌型」の主に4つに分類されます。仕組みや費用もさまざまです。それぞれのメリットとデメリットをしっかりと理解したうえで、どのタイプの納骨堂にするのか検討しましょう。