今さら聞けない!納骨式の服装マナーは?
冠婚葬祭では、その場にふさわしい服装やメイクがあります。納骨式には、どのような服装やメイクで参列すればよいのでしょうか。今回は、納骨式の服装のマナーや平服の扱い、メイクのポイントなどをご紹介します。宗派や地域のしきたりも考慮して、ほかの参列者への印象を悪くしないように、マナーを守った服装で参列しましょう。
納骨式は喪服でなくてもOK?
納骨式に参列するとき、何を着ていけばよいか分からないという方は多いものです。納骨式は、いつ行わなければいけないという決まりはありません。そのため、納骨式の服装は、納骨式がいつ行われるかによって異なります。納骨式が行われるタイミング別に、服装をチェックしてみましょう。
■ 四十九日以前の納骨式の服装
納骨式は、地域によっては火葬後に引き続き行われることがありますが、四十九日法要の際に行われるのが一般的です。四十九日法要までの納骨式には、喪服を着用するのが基本です。
故人は四十九日までは霊として存在し、四十九日の法要をもって仏様になるとされています。喪服には、故人を偲び冥福を心から祈る意味が込められており、納骨式に着用するのにふさわしい服装だといえるでしょう。
喪服のクリーニングは、一般的なブラウスやスーツよりも時間がかかってしまうことがあります。通夜や葬儀で着用した喪服を納骨式でも着用する場合は、香炉の灰などの汚れが付いていないかをチェックし、汚れが目立つ場合は、早めにクリーニングに出しておくことをおすすめします。
■ 四十九日以降の納骨式の服装
四十九日法要以降に納骨式が行われるときは、宗派や地域のしきたりも関係しますが、平服での参列が一般的です。
ただし、一周忌が終わるまでに行われる納骨式では、喪服を着用するケースも少なくありません。とくに親族は、周りの参列者と服装の格式を合わせる必要があるため、あらかじめ年長者に確認しておくことをおすすめします。
平服ってどんな服?
平服とは、通常は普段着を意味する言葉ですが、冠婚葬祭で用いられる平服は、カジュアルな服装でもよいという意味ではありません。納骨式の平服は、「喪服でなくてよいがそれに準ずる格好」と捉えておくとよいでしょう。
バッグは光沢や飾りのないシンプルなものを使用し、アクセサリーを身につけるときは、通夜や葬儀と同じ基準で選べば問題ありません。男性・女性・子どもの平服の具体例を紹介します。
■ 男性の納骨式の平服
・黒・ダークグレー・濃紺など落ち着いた色のスーツ上下
・白のワイシャツ+黒のネクタイ
・黒の靴下
■ 女性の納骨式の平服
・黒・グレー・濃紺など落ち着いた色のワンピース、アンサンブル、スーツ上下
・落ち着いた色のインナー
・薄手の黒のストッキング
■ 子どもの納骨式の平服
・学生は制服
・制服がない場合は、白シャツ+黒・グレー・濃紺のパンツやスカート、黒・グレー・濃紺のワンピース
・乳幼児は赤や黄色などの派手な色を避け、落ち着いた色の服装
最適なメイクは?
納骨式のメイクは、葬儀のメイク(片化粧)と同じと考えて問題ありません。納骨式のメイクは、全体的にナチュラルに仕上げることが基本です。ポイント別に注意点をご紹介します。
■ ベースメイク
光沢を出さず、マットに仕上げます。化粧下地やBBクリーム、ファンデーションのあとにパウダーを乗せる場合は、パールやラメの入っていないものを選ぶのがポイント。
クマやシミをコンシーラーで隠すときも、厚塗りにならないように注意しましょう。チークはピンクやオレンジなどを避け、肌色に近いものを選びます。
■ アイメイク
眉毛は、落ち着いた印象のあるブラウン系やダークグレーなどを髪色とのバランスを考慮して選びます。ナチュラルに整えた感じに仕上げてください。アイシャドウを乗せる必要はありませんが、使う場合は、ラメやパールの入っていないブラウンやベージュ系が基本です。
アイラインは涙でにじんでしまわないようウォータープルーフのものを選び、太くなりすぎないように注意しましょう。カラーコンタクトやつけまつげは、おしゃれを目的として付けることが多いため、納骨式では避けた方が無難です。
■ リップ
葬儀や納骨式での片化粧では、口紅を引かないことが基本ですが、不健康な印象になってしまう方は、マットなベージュを薄く引いてもOKです。
■ ネイル
ネイルはしないのがマナーですが、ジェルネイルのようにすでに付けているネイルが取れない場合は、黒の葬儀用の手袋を着用します。食事があるなど、手袋を外すのが分かっているときは、ネイルの上からベージュのネイルを塗って色を押さえておきましょう。
■ ヘアースタイル
髪が結べる場合は、結ぶのがベストです。髪留めは黒を基調にした派手でないシンプルなものを選びます。髪色が明るすぎる方はカラー剤で染めるか、スプレーで一時的に色を抑えることをおすすめします。
納骨式の服装マナーは、納骨式が行われるのが四十九日法要の前か後かで変わります。四十九日法要前なら喪服で、四十九日法要の後なら平服で参列します。ただし、宗派や地域によってしきたりがある場合も少なくないため、トラブルにならないためにも、事前に年長者に確認しておくのがベターです。納骨式は、服装やメイクに気を付けて、マナーを守った大人の装いで参列を心がけたいものです。