もし納骨堂の骨壺がいっぱいになったらどうなるの?
納骨堂は、どれくらいの収容力があるのでしょうか?また、骨壺が満杯になった場合、どのような対応がされるのでしょうか?疑問に思っている方もいるでしょう。納骨堂には故人の周りにいることができないため、未知の世界と感じられる方もいるかもしれません。そこで今回は、そんな納骨堂の謎に迫ってみましょう。
納骨堂に収容できる骨壺の数は?
納骨堂は故人の遺骨を収める場所であり、利用者がいなければ入ることもない、未知の世界といえます。近年、納骨の方法のひとつとして納骨堂が普及してきました。
以前は代々の家族墓に遺骨が納められることが一般的でしたが、経済的な理由や手入れの手間から、納骨堂を選ぶ人が増えています。納骨堂の利点は、室内にあるため天候に左右されずにお参りができることや、草むしりや墓石の洗浄などの手入れが不要であることです。
また、お墓を建てるよりも費用が安く抑えられるため、納骨堂を選ぶ人もいます。このような理由から、納骨堂は骨を納める場所として主流になりつつあるのです。しかし、納骨堂に収めることができる骨壺の数については、ご存知でしょうか?
自身だけが将来的に入るのであれば、このような心配は必要ありませんが、家族も納骨する可能性がある場合には、収容数を把握しておきたいと思うでしょう。納骨堂ごとに骨壺の収容数は異なりますが、一般的には、納骨堂の方が室外のお墓と比べて収容数が少ない傾向にあるのです。
納骨堂には大きく分けて4つのタイプがあります。それぞれ、ロッカータイプ、自動搬送タイプ、仏壇タイプ、位牌タイプです。
ロッカータイプ
ロッカーや棚のサイズによりますが、1名から4名、大型の場合は最大で8名程度の収容が可能です。収容人数が少ないため、将来的に何人を収めたいかに応じて選択します。
自動搬送タイプ
地下に収蔵庫を設けるなどして多数の骨壺を収容できます。収蔵庫の大きさによりますが、一般的には最大8名まで収容可能な場所が多くあるのです。
仏壇タイプ
従来のお墓の形状をしており、上段が仏壇、下段が収蔵スペースとなっています。仏壇タイプの納骨堂のサイズによりますが、大型のものでは10名以上の収容が可能です。
位牌タイプ
ひとつの位牌に1名の収容です。納骨堂によっては位牌と遺骨を一緒に置くスタイルや、別々のスペースを設けるスタイルがあります。
骨壺がいっぱいになってしまったときはどうする?
骨壺が満杯になった場合、以下の4つの方法が主な選択肢となります。骨壺がいっぱいになった場合は、これらの方法の一つを選択して適切に処理することが重要です。
粉骨をする
新たな骨壺を収めるために、遺骨を粉砕してスペースを確保します。粉骨により、遺骨をひとつの骨壺にまとめることができ、新しい骨壺のスペースが生まれるのです。一部の人は、散骨を選択することもあります。また、分骨して自宅の仏壇で供養することもできるでしょう。
合祀をする
納骨堂によって異なりますが、一定期間が経過した遺骨を合祀墓に移す方法があります。合祀により、骨壺のスペースを確保できるのです。合祀のタイミングは個々で異なります。
納骨袋を活用する
骨壺ではなく、納骨袋を使用する方法もあります。骨壺はスペースを取りがちなので、納骨袋を使用することでスペースを確保できるのです。
散骨を行う
骨が粉砕されている場合、散骨が可能です。ただし、無許可で散骨を行うと問題が生じる可能性があるため、事前に許可を取る必要があります。最近では、散骨専門の業者も存在し、そこに依頼することも可能。
樹木葬と呼ばれる方法では、遺骨を樹木の根元に散骨することも人気です。散骨は、故人の遺志に基づいて行われることもあります。
納骨堂と契約する際にチェックしたい点
納骨堂と契約する際に確認すべきポイントは以下の2つです。納骨堂との契約では、これらのポイントをしっかりと把握しておくことが、将来のトラブルを避けるために重要です。
納骨の人数制限
納骨堂には人数制限がある場合があります。もし将来的に増える可能性があるなら、事前に追加の納骨が可能かどうか確認する必要があるのです。追加納骨には料金やプラン変更、新たな納骨堂の契約など、納骨堂ごとに異なる対応があるかもしれません。
そのため、事前に確認しておくことが重要です。
お布施代
納骨堂によってはお布施代が発生する場合があります。支払い方法もプランによって異なり、一括支払いや都度必要になる場合などがあるのです。お金に関わる問題は非常に重要な要素ですので、契約前に明確に確認しましょう。
まとめ
納骨堂は最近人気のある納骨方法ですが、骨壺が満杯になった場合の対処方法についてはあまり考えられていません。しかし、骨壺が満杯になった場合には、粉骨、分骨、合祀、散骨などさまざまな選択肢があります。先祖の遺骨の処理方法は悩ましいものですが、次の世代のために重要な作業です。遺骨の整理や処分には抵抗があるかもしれませんが、これは大切な手続きです。